うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2012-01-01から1年間の記事一覧

所与ではありえない全、還元不能に多元的なアクチュアル(ドゥルーズ『ベルクソン主義』)

"...la vie comme mouvement s'aliène dans la forme materielle, elle perd « contact avec le reste d'elle-même ». Tout espèce est donc un arrêt de mouvement ; on dirait que le vivant tourne sur soi-même, et se clôt. Il ne peut pas en être aut…

ノンアルコールビールで消化不良

UCI

Two findings last night: 1) Non-alcohol beer doesn't taste bad and I even like it, but it sometimes seemed to make me dizzy and inert. 2) I'm still experiencing maldigestion and I suspect this is being caused by bottles of non-alcohol beer…

アメリカ観察記断章。個人主義と家族主義の相補性。

アメリカ観察記断章。アメリカが個人主義的であるというのはおそらく間違いではない。しかしここには家族主義という強力な補完項が存在しているし、もしかするとこの後者こそがアメリカ社会の基層にあるのではないかとすら思う。たとえば大統領選。オバマ本…

アメリカ観察記断章。サロネン、ガーディナー。

アメリカ観察記断章。先週はサロネン・フィル管、今日はガ―ディナー・オルケストル・レヴォリュシオネール・エ・ロマンチークを聞きにいき、どちらもオケの面子のほとんどが白人であることに驚き、そんなことに驚いた自分にまた驚いた。5年もこちらにいて気…

翻訳語考。前置詞の問題。

適当日本語比較論。西洋語で話し書くことの困難さは、つきつめれば、冠詞と前置詞の問題に集約されるのではと思えてきたこの頃。名詞、形容詞、動詞、副詞については辞書を調べまくり、ひたすらググればなんとなく納得できる。しかし、前置詞についてはいま…

アメリカ観察記断章。惣菜の盛りつけ。

アメリカ観察記断章。いまだに違和感を禁じえないもの。惣菜の盛りつけ。大学カフェテリアにある中華料理の店では、一品だけ持ち帰りを頼むと、紙の箱に料理を入れてくれるのだが、これがどうにも馴染めない。自分でもうまく説明できないのだけど、食べ物を…

アメリカ観察記断章。アメリカは感謝祭ムードへの移行。

アメリカ観察記断章。ハロウィンが終わり、アメリカは感謝祭ムードに移行しつつある。感謝祭は基本的に食べ物によって弁別されるイベントだ。ターキー、パンプキンパイ、クランベリーソース。自分の見る限りサンクスギビング特有の飾りつけはないように思う…

翻訳語考。冠詞の問題。

適当日本語比較論。複数形にもまして厄介なのは冠詞の問題だ。いまだに苦戦しているし、こればかりはどんなに辞書を調べても確信するまでには至れないでいる。それにしてもなぜ日本語には冠詞がないのだろう。いや、むしろ、なぜ英語(フランス語ドイツ語イ…

翻訳語考。字義的に翻訳できないところ。

適当日本語比較論。少し日本語をたしなむ友人と小津の『秋刀魚の味』を見ていて、「なんだい?」っていうのはどういう意味だと尋ねられ、「だい」という日本語ならまったく何でもない二文字が字義的に翻訳できないことに気づかされた。そしてよくよく考えて…

アメリカ観察記断章。アメリカ人の薄着。

アメリカ観察記断章。なぜアメリカ人はこんなに薄着でいられるのだろう。11月も半ばにさしかかったとはいえたしかに南カリフォルニアは日中まだかなり暑い。しかし日暮れとともにぐっと気温が下がり秋らしい陽気なのだ。にもかかわらず、人種を問わず、いま…

翻訳語考。冠詞の問題、数の問題。

適当日本語比較論。西洋語をすこしでもかじったことがある方なら冠詞の問題の厄介さをよくご存じだろう。それと近いところで単数複数の問題があると個人的に思う。日本語は数量表現について無頓着すぎるともいえるし(全般的な意味で)、こだわりすぎるとも…

宇宙の鳴動と響き合う肯定(ファノン『黒い皮膚、白い仮面』)

"L'homme est un OUI vibrant aux harmonies cosmiques." (Fanon. Peau noire, masques blancs. 6) 「人間は宇宙の鳴動と響き合う肯定である。」(ファノン『黒い皮膚、白い仮面』)

人間の肯定と否定(ファノン『黒い皮膚、白い仮面』)

"Oui à la vie. Oui à l'amour. Oui à la générosité./ Mais l'homme est aussi un non. Non au mépris de l'homme. Non à l'indignité de l'homme. A l'exploitation de l'homme. Au meurtre de ce qu'il y a de plus humain dans l'homme : la liberté." (…

アメリカ観察記断章。「アメリカはでっかい田舎なのさ」。

アメリカ観察記断章。『バナナ・フィッシュ』でアッシュ・リンクスは「このバカでかい国に「都会」なんて呼べるところはごくわずかなんだ。アメリカはでっかい田舎なのさ」と自嘲気味に述べるが、アメリカに住んでいるとこれはすごく正しいと思う。というか…

アメリカ観察記断章。何かしらの統合のモメント。

アメリカ観察記断章。アメリカは多文化多民族的だ。しかしそれでもそこに何かしらの統合のモメントが存在していることは否定できない。たとえばハロウィーン。いまだにまるで理解できないでいるのだけれど、ハロウィーンのコスチューム熱は文化圏や民族圏を…

アメリカ観察記断章。最終的には出自の近い者同士でまとまる。

アメリカ観察記断章。カリフォルニアは多文化的多民族的である。しかし、これは必ずしも文化の混合、人種を越えた交流を意味しない。いまちょうど中間試験の時期なので図書館のような場所に学生たちが集って勉強しているのだけど、よくよく眺めてみると結局…

採点のサディズムとおべっか

UCI

Grading is, it seems to me, dialectics between sadistic pure reason and self-protective practical bribery. My critical reason ordains that I should give a C+ to this only too poor essay, but my fear of being hated entreats that I should co…

本棚が壊れた

UCI

A shelf of a bookcase doesn't seem to bear the burden of books any longer. Three of four plastic pins that support the shelf have been broken apart. Probably now is a good time to think which books to put in bookcases...

ある(はず)、(まだ)ない

UCI

そこにあるはずのもの、しかしそこには(まだ)ないもの。

アメリカ観察記断章。モテとしてのマッチョ。

アメリカ観察記断章。週末夜のショッピングモールはいろいろな人々がいるので観察していて面白いが、彼らを眺めるほどに「なんでこいつらはこんなにマッチョなんだ」と思わざるをえない。比喩ではなく字義通り丸太のように太い腕だ。そして人種を問わず筋骨…

アメリカ観察記断章。私服が制服に見える。

アメリカ観察記断章。日本における服装はファッションだろう。しかしアメリカにおけるそれは帰属意識の表明、ユニフォーム的なものかもしれない。ひとりひとりの服装のヴァリエーションが極端に狭い。シャツを着ている人はずっとシャツ、タンクトップにハー…

アメリカ観察記断章。車のためにある道路。

アメリカ観察記断章。アメリカでの車の運転はある意味とても簡単だ。なぜなら道路が車のために敷かれているから。日本との一番の違いは横断歩道の少なさだと思う。基本的に横断歩道はブロックの切れ目、曲がり角、道の合流地点にしかない。運転していて歩行…

眠りは時間を無駄することであるという強迫観念のために飲む酒

UCI

I might be insomnious. I might be addicted to alcohol. I'm still awake (at 5:00 AM) and sipping Jack Daniel's slowly and incessantly. Some peculiar fear seems to haunt me that I waste time by sleeping in vain. This really is a strange feel…

アメリカ観察記断章。寄付の見えやすさ。

アメリカ観察記断章。アメリカには寄付の習慣があるという。これは正しいと思う。もちろん節税ということもあるのだろう。しかし寄付が目に見える形で公になるため何かしらの虚栄心が充たされていることも事実ではなかろうか。たとえばクラシックのコンサー…

アメリカ観察記断章。相補関係にある個人主義と集団主義。

アメリカ観察記断章。アメリカは個人主義で日本はグループ主義であるというのはよく耳にする。これは間違ってはいないが完全には正しくないと思う。自分の見るかぎり、日本人のほうがある意味では個人主義でアメリカ人のほうがグループ主義だと思う。たとえ…

アメリカ観察記断章。定番の定着。

アメリカ観察記断章。中から下のレベルのスーパーマーケットは変わり映えがしない。新商品や目先の変わったものがないわけではないが、それはえてしてイヴェント絡みである。ハロウィンが近づくとかぼちゃ系が棚をにぎわせ、感謝祭が近づくと七面鳥が精肉売…

しあわせでかなしい(メーテルリンク『ペレアスとメリザンド』)

"si, si, je suis bien heureuse, mais je suis triste…" 「ええ、そう、とてもしあわせ。だけれど、かなしいの . . .」(メーテルリンク『ペレアスとメリザンド』)

アメリカ観察記断章。多民族環境における美醜の感覚について。

アメリカ観察記断章。多民族環境における美醜の感覚について。日本で男女を問わずファッションが人の心を煩わせ、女性の化粧技術が洗練されているのは、我々の社会が人種的にかなり単一的であるがゆえに人々が比較的同じ身体的特徴を備えているからこそ生ま…

アメリカ観察記断章。アメリカの大学生がよく持っているものその2。

アメリカ観察記断章。アメリカの大学生がよく持っているものその2。大学ロゴの入ったトレーナー。これも男女の区別なくよく見かけるが、おそらく、実際に着ているのは日本でいうところの体育会系の人間だと思う。しかし、すごくよく目にする。前述のリュッ…

アメリカ観察記断章。アメリカの大学生がよく持っているものその1。

アメリカ観察記断章。アメリカの大学生がよく持っているものその1。リュックサック。「なぜ?」と首をかしげるほどにリュックサックを持っている学生が多い。男子女子を問わず。いいかげんな目算によれば、男子の65から70パーセントがリュックだ。20パーセ…