うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章。サロネン、ガーディナー。

アメリカ観察記断章。先週はサロネン・フィル管、今日はガ―ディナー・オルケストル・レヴォリュシオネール・エ・ロマンチークを聞きにいき、どちらもオケの面子のほとんどが白人であることに驚き、そんなことに驚いた自分にまた驚いた。5年もこちらにいて気づかないところでかなりカリフォルニアナイズされてきた模様。まあ、そういうことは抜きにして、今日のベートーヴェンのミサ・ソレムニスは凄まじい爆演でした(もちろんいい意味で)。ミサ・ソレムニスはベートーヴェン後期のなかで訳の分からない変な曲というのが自分の中での位置づけだったのだけれど、今日のパフォーマンスのおかげで、ミサ・ソレムニスと第九の連続性がよくわかったし(四楽章のフーガとアーメン・フーガ!)、それに加えて、サンクトゥスの冒頭の和声の浮遊感が後期の弦楽四重奏の緩徐楽章とパラレルであることがやっと実感できた。