2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧
20240726@静岡県立美術館「カナレットとヴェネツィアの輝き」 知り合いが知り合いからもらったという招待券を譲ってくれたので、明日から一般公開が始まる展覧会の内覧会に終了時間間際に滑りこんできた。「カナレット」という画家のことをまったく知らない…
ジェイムズ・レヴァインのこの壮大な空虚さをどのように評価したらいいのか。 レヴァインの音楽は明晰ではある。音がきれいに鳴っている。見通しがよく、バランスがよく、旋律線がわかりやすく聞こえてくる。 かといって、複雑なものを単純化しているわけで…
20240713 平野富山展@静岡市美術館 正直に言えば「誰?」と思いながら足を運んだ。「平櫛󠄁田中と歩んだ彩色木彫、追求の軌跡」という副題も個人的には役に立たない。「彩色木彫」という言葉と、キービジュアルとして使われている能面をかぶった人形で、これ…
特任講師観察記断章。わたしたちはどこで歴史意識を身につけるのだろうか。そのために必要な歴史知識をどこから仕入れるのだろうか。 そんなことを考えてしまうのは、学生たちの現代世界にたいする関心の薄さが、歴史知識=意識の乏しさと表裏一体であるよう…
所要で近くに出かけたので、宝塚を散策してきた。目当ては手塚治虫記念館だったのだけれど、駅につくやいなや、宝塚歌劇団推しがいたるところで見て取れる。記念館へ通じる「花のみち」と名付けられた市道のなかほどに劇場がある。というわけで、予定を変更…
我々は万人を愛することはできないが、万人の尊厳には敬意を払わねばならない。好意を持ってくれることを要求はできないが、我々の人格にたいする敬意を要求する権利は絶対的なものである。相互的な愛という基盤のうえに新たな社会を築くのは不可能だ。だが…
20240702@静岡県立美術館「テオ・ヤンセン展」 テオ・ヤンセンを「芸術家」と呼ぶのは何かしっくりこない。カタカナで「アーティスト」とするほうが的を射ている気がする(実際、美術館のホームページでもそうなっている)。しかしそれは、ヤンセンのやって…