うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカ観察記断章。祝日らしい祝日。

アメリカ観察記断章。なんだかんだでアメリカはまだナショナルホリデーが生きている。祝日が本当の意味で休日なのだ。たとえば小売店の営業時間。日本だと祝日は土日扱いにすぎないように思うが、アメリカではほぼ例外なく特別シフトとなり店じまいが早い。…

自由、またはしたくないことをやらないこと(ルソー『孤独な散歩者の夢想』)

"Je n’ai jamais cru que la liberté de l’homme consistât à faire ce qu’il veut, mais bien à ne jamais faire ce qu’il ne veut pas..." (Rousseau. Les Rêveries du promeneur solitaire. Sixième Promenade.) 「わたしはいちどたりとも、したいことを…

アメリカ観察記断章。洋服の小売の値引き率。

アメリカ観察記断章。カリフォルニアの洋服の小売の値引きについて。たまに驚くほどに値下がりする。今日は75パーセントオフというのを目にした(しかもディスカウントになっていたのはエンジニアードガーメンツというかなりのハイブランドの品物)。リヴァ…

アメリカ観察記断章。アメリカの食文化の分離主義的傾向。

アメリカ観察記断章。アメリカの食文化はいくぶん分離主義的なところがあるのかもしれない。すべてのエスニックフードが特定の文化圏を越えて広く浸透していくわけではない、という意味で。しかしその壁を乗り越えてしまったものも多々ある(少なくともカリ…

アメリカ観察記断章。スタバと制服警官。

アメリカ観察記断章。スタバなどのコーヒーショップにいると制服の警官がやってきてコーヒーを注文して颯爽と去っていくのを時おり見かけることがある。先日とあるLAのカフェに車で立ち寄ったとき、駐車場脇にパトカーが停まった。何事かと思いそちらに視…

有名になりたくない(トーマス・マン『ブッデンブローク家の人々』)

"No, I won't amount to anything. I can't even bring myself to want anything. I don't want to be famous. The idea scares me, as if it meant doing something wrong. I'll never amount to anything, you can be sure of that." (Thomas Mann. Budden…

ベタから離れながら繋がっている(アドルノ『否定的弁証法講義』)

"For even though I believe that thinking involves rising oneself above primitive things, an essential part of thought is that it should remain in touch with immediate experience." (Adorno. Lectures on Negative Dialectics.) 「考えることには…

「いま『リュミエール・ドゥッツ』を読んでいる。」(ベンヤミンからアドルノへの手紙。1940年5月7日パリ)

"Do you know Faulcner [sic]? If so, I'd like to know what you think of this work. I am currently reading Lumière d'août." (Benjamin. A Letter to Adorno. Paris; May 7, 1940) 「フォクネ[フォークナー]のことを知っているかい? もし知っていた…

書かれたことのないものを読む(ベンヤミン「模倣の能力について」)

""To read what was never written." Such reading is the most ancient: reading before all languages, from the entrails, the stars, or dances." (Benjamin. "On the Mimetic Faculty.") 「「書かれたことのないものを読むこと」。そのような読解は最古…

アメリカ観察記断章。通販について(続き)。

アメリカ観察記断章。通販について(続き)。返品。小売店にも当てはまるが、アメリカは「リターン」を受け付ける。未開封未使用が基本とはいえ、このラインは曖昧でもある。アメリカの小売はリターンを前提としているようにさえ思う。だからこそバーゲン期…