アメリカ観察記断章。カリフォルニアの洋服の小売の値引きについて。たまに驚くほどに値下がりする。今日は75パーセントオフというのを目にした（しかもディスカウントになっていたのはエンジニアードガーメンツというかなりのハイブランドの品物）。リヴァイスの小売店で元値70ドルの501が50パーセントオフのさらに半額というのを見かけたこともある。ここまでディスカウントになっているのを目のあたりにすると服飾はどこらへんで原価割れになるのかと思わずにはいられない。西海岸で日々着るものに真剣に悩むのは馬鹿者のすることだろう。そしてその馬鹿馬鹿しさをあえて貫いている自分は道化師のように見えているのかもしれない。いや、まあ、そこまでちゃんと毎日身だしなみに時間をかけているわけではないけれど、着るものや立ち居振る舞いに独自の美学をもつことはここではちょっと異端なのかもしれないと思う。それでもここは譲れない譲れるべきではない一線のようにも思う
