アメリカ観察記断章。中から下のレベルのスーパーマーケットは変わり映えがしない。新商品や目先の変わったものがないわけではないが、それはえてしてイヴェント絡みである。ハロウィンが近づくとかぼちゃ系が棚をにぎわせ、感謝祭が近づくと七面鳥が精肉売り場を独占する、というふうに。総菜もまったくラインナップが変わらない。それにくらべると日本の飲食産業のイノベーションサイクルのスピードはどうだろう。いろいろなコンビニをめぐりながら菓子パンひとつ飲み物ひとつという買い物を続けたら、同じ商品にもういちどめぐりあうまえに季節が変わり商品が入れかわっているのではないか。多くのアメリカ人が食に興味がないのか、平均的日本人が食にこだわりすぎるのか。60年以上の歴史がある注文を受けてから調理するモスバーガー的ハンバーガーチェーン（In-N-Out）のメニューの何というミニマリズム。ハンバーガー、チーズバーガー、ダブルバーガー、ポテト、シェイク、ソフトドリンク、以上。
