うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章。アメリカで売っている日用品。

アメリカ観察記断章。アメリカで売っている日用品は使い勝手がイマイチで、使えないことはないけれどどこか中途半端であると感じることがよくある。たとえば食器用スポンジ。日本だと、ネットに入った柔らかいスポンジと、柔らかく厚い黄色の層と固く薄い緑色の層が合わさったスポンジの二本立てだろう。ところがアメリカにはこのネット入りのスポンジがほぼ見当たらない。そしてアメリカのスポンジはかなり泡立ちが悪く、洗剤を浪費する羽目になる。形状はいろいろある(四角だったり波型だったり)が、どれも固めで無骨な感じだ。このデザイン的にも機能的にも微妙な感じは、アメリカの歯ブラシの絶妙な使えなさとよく似ている。そうは言いながらここ半年ほどアメリカのスポンジで食器を洗っていた。しかし先日久しぶりに日系スーパーに行ったさい、ちょうどスポンジが交換時期であることを思い出したので、ネット入りスポンジを買ってきた。今日そのスポンジで食器を洗いながら、あまりの泡立ちの良さと洗いやすさに感動してしまった。なぜこういうスポンジがアメリカのスーパーで売っていないのか個人的にとても不思議だけれど、アメリカのキッチンは食洗機がデフォルトのようなので(だいたいシステムキッチンの一部に組み込まれている)、手洗い用のスポンジの需要があまりなく、それゆえ商品開発がなおざりなっているのかもしれない。