うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

非時系列的な共鳴箱(ファニー・ピション『プルーストへの扉』)

「この作品は線としてとらえられた時間のなかで起こる出来事を年代順に並べた物語ではなくて、同時に存在するいくつもの経験を入れる共鳴箱、あるいは文学の大聖堂となるはずです。それをプルーストは「私たちの人生はほとんど時系列を無視して成り立っていて、日々の流れに多くの時間的錯誤が入り込んでいるから」(花咲く乙女たちのかげに)と書いています。」(ファニー・ピション『プルーストへの扉』93頁)