うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2020-09-12から1日間の記事一覧

記憶のありか(プルースト『花咲く乙女たちのかげに』)

「私たちの記憶の最良の部分は私たちの外、たとえば、雨を含んだ風や閉め切った部屋の匂い、最初に火が熾りかけたときの香りのうちに、そう、私たちの知性が使い道を知らずに軽んじていた何か──最後まで取り置かれていた過去であり、過去の最良の部分でもあ…