うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

貴族性を内面化する(フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』)

「自分の夢や最も親密な欲望を、王侯貴族として高みから扱うこと……。それらに気づかないような心の繊細さを持つこと。私たちの存在のうちにおいて自分だけではなく、別の者がいることを理解し、私たちが自分の証人であり、それゆえ、自分にたいしてあたかも他人であるかのように振る舞うことが重要なのことを理解すること。自分にたいして、入念で、静謐で、無関心な振る舞いをるる。無関心であるのは貴族的であり、冷淡なのは無関心であるためだ。 . . . 貴族とは、つねに誰かといることを忘れない人間だ。だからこそ、儀礼典礼が貴族の専有物なのだ。貴族性を内面化しよう。貴族性を彼らのサロンや庭園から引き剥がし、私たちの魂と存在意識のうちへ移設しよう。たえず自分を前にして、儀礼典礼を守り、よく研究された仕草と「よそゆきの顔」を遂行しよう。」(フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』247‐48頁)