うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章。アメリカの日本語Tシャツ。

アメリカ観察記断章。日本で売っているTシャツの英語が文法的にも内容的にも噴飯物であるのはよく知られた事実だが、アメリカで売っているらしい日本語Tシャツもまたかなりの頻度で奇妙なものである。だから滅多なことでは今更おどろきはしないのだが、今日Tokyo Centralというドンキホーテ資本の日本食スーパーで見かけたものはこれまで見たもののなかでも群を抜いていた。「彼女が綺麗に見えるまで酒を飲みます」。「飲みます」という丁寧さは微妙に無礼な文の前半とマッチしていないし、どこか直訳調に響き、何ともいえないたどたどしさを感じる。そんな微妙におずおずしていて微妙にずうずうしくもある文言が白文字で入った黒無地のTシャツを着ていた大柄の黒人の男性は日本人らしき彼女のためにカートを押して彼女の後ろを付いて回っていたーーカートに(おそらくブランド物の)女物のレザーバックが載っていたので間違いないと思うーーものすごくシュールな光景だったので思わずまじまじと見てしまった。それにしてもグーグルで検索してもこのフレーズそのものは引っかからないし、適当に英訳した文章(たとえばI drink until my girlfriend looks beautiful)で検索しても引っかからない。元ネタは何なんだろう。誰か知っていたら教えてください。