うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章/適当比較日本語論。言語ごとの最適速度と最適音量。

アメリカ観察記断章/適当比較日本語論。言語によって最適速度と音量は異なるのではないか。フランス語をスタッカートで話すのはドイツ語をレガートで喋るのと同じくらいやりづらいだろうし、英語をアダージョで朗誦するのは日本語をプレストで朗読するのと同じぐらい不自然だろう。撥音の多い縦ノリな言語は速度も声量も上がるし、それはイントネーションの多様な言語(たとえば中国語)においても同様だと思う。リエゾンの多い横に滑らかな言語はとにかく速く感じられる(スペイン語やイタリア語)。コミュニケーションの体感速度はもしかすると、母国語のリズムとフレージングによってかなりのところまで決定されているのではないか、そして英語と日本語のそれが相当にかけ離れているからこそ日本語話者にとって英語をナチュラルに口にすることが難しいのではないか。