うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

特任講師観察記断章

特任講師観察記断章。机の上に築かれるバリア。

特任講師観察記断章。ものすごく些細なことだけれど、もしかしたらとても大事かもしれないこと。なぜ学生は机の脇ではなく前に物を置くのだろう。ペンケース、ペットボトル、電子辞書、紙の辞書、スマホ。まるで教壇に立つ教師とのあいだに壁を作るかのよう…

特任講師観察記断章。些細だけれど大事かもしれないこと。

特任講師観察記断章。ものすごく些細なことだけれど、もしかしたらとても大事かもしれないこと。 なぜ学生は机の脇ではなく前に物を置くのだろう。ペンケース、ペットボトル、電子辞書、紙の辞書、スマホ。まるで教壇に立つ教師とのあいだに壁を作るかのよう…

特任講師観察記断章。ミクロなところを少しずつ。

特任講師観察記断章。今日はTOEIC学内テストの追試の試験監督をやった。とはいえ、セッティングの大半は他のスタッフがすでにやってくれていた。だから、こちらの仕事は本当にごくわずかなことだった。 たとえば、部屋に来た学生に名簿を見せて、自分の名前…

特任講師観察記断章。無意識のうちにやっていることを意識化するための手がかりを。

特任講師観察記断章。なぜ情報処理の効率が悪いのだろうか、と考えてしまうことがある。そしてそれに続いてこうも考える。いや、なぜわたしはこの手の情報処理がそれなりに効率よくできるのだろうか、と。ここにはいくつかのステップがある。情報の配置=レ…

特任講師観察記断章。ほめて、しかって、しめくくる。

特任講師観察記断章。ほめて、しかって、しめくくる。学生のプレゼンについてはできるだけその場で直ちにコメントを出すようにしているし、できるだけ褒めるようにしている。まずは褒めて、持ち上げる。改善点は後から指摘する。しかし、そのさいも、「ダメ…

特任講師観察記断章。「お世話になっております」

特任講師観察記断章。授業日程についての学生からの質問メールの一行目に「お世話になっております」と書いてあるのを見ていろいろと考えてしまう。頭に浮かんだのは「敬語が使えない現代の学生」というありきたりの批判ではない。現代日本語における定型表…

特任講師観察記断章。わからないのにわかったふりする。

特任講師観察記断章。「なぜわからないのにわかったふりをしているのか、しかも「誰もわからないと言わないから」という理由で。そんなつまらないことはやめましょう。そんなことのために大学に来ているわけではないでしょう。50万近い学費をドブに捨てるよ…

特任講師観察記断章。授業数が地味に重たい。

特任講師観察記断章。授業数が地味に重たい。今日は先月台湾に行くために休講にした分の埋め合わせがあったので昼休みを挟みつつ朝から4コマぶっ続けでTOEICを教えて自分の研究室に戻って次回授業の準備に取り掛かったはずなのに頭上から古いキーボードが立…

特任講師観察記断章。教養教育の可能性。

特任講師観察記断章。地方公立大学に通っていると勉強とは直接には関連しない一般教養的なものと遭遇するチャンスが限りなく低いのかもしれない。理系と文系の中間のような学部1年生30人相手に聞いてみたところ、誰ひとりとして、「ポリティカル・コレクトネ…

特任講師観察記断章。マキャヴェリ的狡知、カント的倫理。

特任講師観察記断章。反抗的=抵抗的な主体になることを学生に勧めるべきか。中堅の地方公立大学における学生の基本モードは従順だ。それは必ずしも自発的隷属ではないし、完全に言いなりになっているというのでもない。「扱いづらい」学生がいないわけでは…

特任講師観察記断章。事前によく考え、現場では即興する。

特任講師観察記断章。ほめて、しかって、しめくくる。学生のプレゼンについてはできるだけその場で直ちにコメントを出すようにしているし、できるだけ褒めるようにしている。まずは褒めて、持ち上げる。改善点は後から指摘する。しかし、そのさいも、「ダメ…

特任講師観察記断章。異文化コミュニケーションというハードモード。

特任講師観察記断章。授業日程についての学生からの質問メールの一行目に「お世話になっております」と書いてあるのを見ていろいろと考えてしまう。頭に浮かんだのは「敬語が使えない現代の学生」というありきたりの批判ではない。現代日本語における定型表…