アメリカ観察記断章。アメリカのスーパーでは、高級なところもそうでないところも、organicとそうでないものの両方が並んでいる。値段は当然ながらorganicのほうが若干割高だ(スピナッチの場合、organicは一袋2,5ドル、そうでないと1,8ドルくらい)。では、organicのほうが「安全」で「おいしい」のかというとーー日本での買い物の基準となるのは、この二つと、あと、「安い」かだろうーーどうなのだろう。アメリカの場合、「おいしい」はさほど考慮に入っていないように感じる。「安全」はあるかもしれないが、日本のメンタリティ(たとえば「中国産」を避けようとする)に匹敵するような意志は感じない。そもそもアメリカで手に入る野菜は大半が国産(アイダホ産のジャガイモなど)で、ときにメキシコ産(アボガドなど)だ。ではorganicのセールスポイントが何かというと、ライフスタイルであるように思う。エコな生活、正しいことをしているという(自己満足的な)意識。