うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

フランス語のリスニング力の向上、または綴りを経由しない音から意味へのダイレクトな変換

ここ半年ぐらいできるだけ毎日フランス語を聞くようにしている。10分程度のニュースを大学まで歩きながらしっかりと聞くときもあれば、作業をしながら2時間も3時間もBGM代わりに流すだけのときもあった。フランス語のセンテンスを英語で解説する5分ぐらいのポッドキャストを聞きながらシャドウィングをやることもあった。年明けに骨伝導ヘッドフォンを買ってポッドキャストを聞く環境が整ったことが大きい。

そのかいあってか、やっと、フランス語の音を、音のまま受け入れられるようになってきた気がする。「オゼタズュニィ」がわずかな遅れをともなって頭の中で「アメリカ合衆国」にすりかわる。そのあとではじめて「aux États-Unis」という綴りがぼんやりと浮かぶ。

単語ではなくフレーズやセンテンスが一連の音の流れとして入っくる。細部がひとつずつ変換されていくのではなく、全体がそのまま音から意味に変容する。視覚的なものである綴りをまったく経由せずにそうなるとまで言っていいのかはわからないけれど、聴覚と意味がダイレクトにつながるとき、それに伴走するように視覚的なものが脇というか後ろというか下のほうにいる。

それにしてもリスニング力は中年になってからでも充分伸びるのだということに我ながら驚いている。