アメリカ観察記断章。身体的接触。アメリカだと初対面の相手に自己紹介をするとき、握手をすることが多い。親しい間柄だと出会ったときに男女を問わずハグする。翻って考えてみるに、日本社会はとにかく意図的な身体的接触を避ける傾向にあると思う。満員電車のような不本意な、どうしようもない接触は許容するのにもかかわらず、親しい人の身体に触れることは大いにためらう。アメリカだとこれは真逆だろう。知っている人なら接触しても何も思わないが、知らない人と肌を触れ合わすことを忌避する。この差異はいったいどこからくるのだろうか。