うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

20240313 モントリオール3日目午後後半。美術館。

モントリオール3日目午後後半。建物は1990年と新しいが、設立は1860年と長い歴史がある。そのせいでもあるのか、いまひとつコレクションの方向性がわからない。いわゆる西欧古典近代絵画、いわゆる現代美術に加えて、カナダ関連のものと、人類学的な品々を持っているようだが、建物が近年の建築によくあるように、中○階があったり、他の棟と繋がっていたりと、どこに中心があるのかがわからない造りになっており、それがまた、閲覧者の方向感覚や空間認識を混乱させる。

企画展はオキーフとムーア。伝記的にはほぼ交流のなかった二人が、実は、さまざまな共通点を持っていることを、二人の作品を併置することでおのずと浮かび上がらせようという試み。「なるほど!」と納得もするが、「だから?」と疑問も出てくる。良く言えば目の付け所がうまい、悪く言えばアイディア倒れ。

水曜は午後5時以降は入館料が半額になるそうで、こちらが出る頃には入場券売り場とクロークーーそう、ここは、トートバッグぐらいでも持ち込み禁止で、荷物はクロークに預けなければならなかったーーが賑わっていた。

ミュージアムショップは、書籍は割と充実していたけれど(英仏両方ある)、オリジナルグッズは少なく、そこはちょっと不思議な感じがした。

たまたま入ったコンコーディア大学1階に古本市が立っていたので覗いてみる。入場2ドルで、書籍はほぼどれも3ドル。デリダが何冊かあった(掘り出し物は『獣と統治者』講義録のフランス語版)ので買っておく。すごく賑わっていたけれど、日本の大学で同じことをやって同じように賑わうだろうかとも思う。

今日3回目のサンドイッチは、モントリオールで100年近い歴史を誇る Schwartz‘s Deli のスモークミートのサンドイッチ。これをサンドイッチと呼べるのか不明だがーー肉が多すぎて、パン部分をつかんで頬張ることは不可能だろうーー、とにかく肉肉しい。しかし、脂っこくはなく、何と言うか、フレッシュなコーンビーフ