うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

20240315 モントリオール4日目午前。比較のための第三項。

モントリオール4日目午前。3日もいたら、だいぶ雰囲気はわかってきたし、日常のシステムにも慣れてきた。フランス語のみの場合もあるけれど、標識などは基本的に仏英併記。クレジットカードの読み取り機でさえフランス語か英語かを選ばせる。

しかし、3日でそれなりに馴染めた気になっているのは、フランス語が読めるという理由が大きい。聞いてわかるとまではいわないけれどーー地下鉄のアナウンスであるとか、簡単なやり取りはわかるけれど、道行く人の言葉を漏れ聞いて理解できるほどでは全然ないーー、読めばわかる。これはやはりとてつもなく大きい。少なくとも資格情報優先型というか、文字情報優先型からすると、そうであると言わないわけにはいかない。

街を歩きながら、地下鉄に乗りながら、比較対象としてアメリカが第一に浮かんでくるのはなぜだろうとも思う。留学していたのと同じぐらいの時間をすでに日本で過ごし、アメリカ留学時代の記憶もだいぶ薄れてきたというのに。

というようなことを思うと、2つを比較するには、3つの視点があったほうがいいような気がしてくる。第3項があって初めて、たんなる賛否でも、上下でも、相対主義でもない批判的な在り方が、地に足のついたものになるような気がしている。

カナダの名物料理だというプティンを食べる。4.5ドルで普通のフライドポテトからグレードアップできるというからそうしたら、メインのはずのバーガーがかすむほどのものが出てきた。プティンはポテトにチーズカードとグレービーソースをかけたものだけれど、食べてみて、「そうか、そういう味か」という感じ。見た目から予想するジャンク感はたしかにあるけど、それほどでもない。この店のものがそうだという可能性もあるけれど、くどくはあるものの、辟易するほどのものでもなく、かつ、速効的な中毒性もない。好きになるとしたら、じわじわ好きになっていつのまにかハマっていた、という感じだろうか。バーガーは、ナツメグだろうか、かなりスパイスの効いたパテで、アメリカで食べるような肉そのものを前面に出すのとは方針からして異なる感じ。これもちょっと不意打ちだった。Restaurant La Banquise (The Poutine!)にて。