うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

動物的部分の隔離(中谷礼仁『未来のコミューン』)

「つまり重要なことは、煙突とトイレ、配管というチューブの発明によって、人間は自らの生活に、屠殺や排泄といった動物的部分を隔離し、忘却することができたということである。この設備によって人間は自らをまるで「神」のように考える清潔な時間と空間を持つことができた。その家は内部にいれば人間の自然的サイクルを忘却させる抽象的な空間になりえた。しかしその家は外から見ると、だらしない、拡張された、彼らの口と肛門がごろんと転がったものなのである。人間が永遠に神になりえないのは、食らう口と出す肛門を持たざるをえないからであり、これは現代住宅に住む人間でも同様である。ただその上下の口が表面上、完全に隠れていることが相違点であるが、本質はまったく動いていない。」(中谷礼仁『未来のコミューン』80頁)