うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

無責任な部分をかかえこむという責任(蓮實重彦『夏目漱石論』)

「ただ、いま読み直してみると、かなり面白い部分も含まれており、ときには自分ながら興奮してしまいもしたのだが、それは、ここで語っているのが言葉そのものであり、著者自身ではないからだろう。こうした無責任さを許してくれた言葉たちに感謝しよう。そして、批評とは、必然的に無責任な部分を多くかかえこむという責任をとることでなければならないと思う。」(蓮實重彦夏目漱石論』283)