うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

自分ばっかり正しいと思いこんでいる人たち(吉本隆明・糸井重里『悪人正機』)

「自分だけがストイックな方向に突き進んでいくぶんにはかまわないんですけど、突き詰めていけばいくほど、他人がそうじゃないことが気にくわねえってのが拡大していきましてね。そのうち、こりゃかなわねえってことになるわけですよ……「清貧の思想」とか、そういうものはダメなんです。人間は、そういうふうには生きられない生き物なんですから。自分ばっかり正しいと思いこんでいる人たちは、まずそのことを理解しないといけません。遊んだり、お洒落をしたり、恋愛をしたりっていうことがなくなったら、人類の歴史のいいところはほとんどなくなっちゃうんんですよ……何かこう、みんなが同じようにそのことに血道をあげて、一色に染まりきらないと収まりがつかない人たちは、根本の人間の理解から違ってるんだよってことです。」(吉本隆明糸井重里悪人正機』98-99頁)