うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章。インアンドアウトIN-N-OUTのハンバーガーセット。

ブラームスのピアノ四重奏1番2番という妙に渋いプロのコンサートを聴きにいく前に少し腹ごしらえ。アメリカには適当なめし屋がないので、簡単に済ませたいとなると、こういうところに足を運ぶことになる。クラシックのコンサートホールで浮かないくらいにはまともな服装でこういうアメリカのファーストフードの店に入ると、自分が何と不釣り合いな客なのだろうかと思わずにはいられない。アメリカのファーストフードは、結局のところ、階級的な食べ物であるように思う。大学すぐそばにある店舗なのに、この店で遭遇するのはちょっと残念な人たちばかりだ。まあ、アメリカのいいところは、たとえ不釣り合いな客であれ誰も気にかけないところだろう。そこそこ充たされた気持ちで店を後にする自分の姿をいぶかしげな目で追うような人は誰もいない。

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紙ナプキンを大量につけてくれるのがアメリカスタンダード。

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ここは日本のモスのように注文を受けてから調理に掛かるので実は結構おいしい。バンズはカリッとしているし、野菜はフレッシュだ。全体をまとめるドレッシングがいい。何より、出来たてほかほかのハンバーガーは無条件においしい。

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ポテトは各店舗で手作りらしい。実際、長さがそうとうまちまちだ。短いのやら長いのやら。

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ポテトは味がついていない。塩をかけるか(写真下で見切れているのが塩の袋)、ケチャップをつけていただく。ケチャップの容れ物はプラスティックのように見せかけて実は紙製。

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これでSサイズ。中身はコーラ。日常的には飲まないからこそあえて飲む。ジャンクな食べ物にはジャンクな飲み物がふさわしかろう。

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トレイが深い。ところで、赤と黄色というのはハンバーガーチェーンに特有のカラースキームなのだろうか。

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写真だと小洒落た感じに映るかもしれないが、実際は、かなりチープ。このチープさは外国人の自分にはすごく味があるように見えるけれど、アメリカ人からするとどうなのだろう。f:id:urotado:20190307140045j:plain

店内は白と赤を基調としたインテリア。 

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飲み物はここで自由に入れることができる。真ん中左のルビー色のケースはレモネード。アメリカ人はレモネードが好きなのかな。ストローが日本のものより太いのが面白い。たしか飲み物はコーラ、ダイエットコーラ、ドクターペッパー、アイスティー、スプライから選べる。どれを選んでも何というか健康的とは言い難い飲み物。

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椰子の木がインアンドアウトのトレードマークのようで、いたるところにこのシンボルがある。でもまあ、椰子の木はカリフォルニアでよく見かける。このハンバーガーチェーンはカリフォルニア発祥だから、このロゴはとても腑に落ちる。店の前に自転車のラックがあるのがアメリカスタンダード。