うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

20191229 Day 7 エジプトのスーパー。

大学が出来たことで開店したというスーパーに入った途端、デジャブに襲われる。「そうか、メキシコで見たスーパーに似ているのか!」といきなり思い至る。

しかし次の瞬間、本当にそうかという気分にも襲われる。かなり不思議なフロア・プランのスーパーだからだ。1階に電化製品と雑貨、2階に食料品と雑貨。

食料品フロアは、生鮮食品2程度にたいして、パッケージや缶に入った棚が8ぐらいあるような印象。壁際に肉や魚コーナーがあるが、フロア中央には袋詰めの商品がきれいに積み重ねられている。そのくせ魚コーナーには氷のうえに魚が丸のまま並んでいたり、肉コーナーでは肉塊がぶら下がっていたりする。つまり肉も魚もパッケージにはなっておらず、その場で切ってもらったり量ってもらったりする必要がある。

それはある意味で、スーパーの利便性の対極を行くものであるように思うのだけれど(スーパーの利点とは、そうした注文のやり取りを省略できるところにあるのではなかったか)、夜8時近い時間だというのに、肉屋は意外と売れている。

スーパーの入り口はかなり厳重な荷物チェックがあり、大きなバッグは預けなければならないし、小さめの肩掛け鞄の場合は、シールを張ってもらうだけではなく、そこに係員のサインまでしてもらわなければならない。しかもそれが案外長いというか多い。アラビア語が分からないので何が書いてあったのかは不明だけれど、2㎝×3㎝ほどのスペースに4行ぐらいにわたってボールペンで手書きしていた。それほど盗難を警戒しているということなのだろう。

フードコートのようなものは店の外にある。サッカー中継のテレビが置かれている。放映しているのはイギリスの試合のようだけれど、実況はアラビア語で、なおかつそこにかなり深いリバーブがかかっていたので、初めはエジプト国内リーグの放映なのかと思った。スーパーの途中のあるカフェというかレストランでは、20人ぐらいの客がお行儀よくスクリーンに釘付けになっていた。アメリカで言うところのスポーツバーのようなものなのかもしれない。実況が非常に巧みで、意味も分からないのに、アラビア語の実況のリズムの律動とイントネーションの旋律が耳に心地よい。

 

f:id:urotado:20200112162423j:plain

f:id:urotado:20200112162432j:plain

f:id:urotado:20200112162442j:plain

f:id:urotado:20200112162452j:plain

 

f:id:urotado:20200112162504j:plain

f:id:urotado:20200112162513j:plain

f:id:urotado:20200112162523j:plain

f:id:urotado:20200112162533j:plain

f:id:urotado:20200112162310j:plain

f:id:urotado:20200112162322j:plain

f:id:urotado:20200112162332j:plain

f:id:urotado:20200112162342j:plain

f:id:urotado:20200112162353j:plain

f:id:urotado:20200112162403j:plain