「「つまり人生はゲームなんだみたいなことを、ずうっと話されていました。はい……はい先生、そのとおりです。よくわかっています」/ゲームときたね。まったくたいしたゲームだよ。もし君が強いやつばっかり揃ったチームに属していたとしたら、そりゃたしかにゲームでいいだろうさ。それはわかるよ。でももし君がそうじゃない方のチームに属していたとしたら、つまり強いやつなんて一人もおりませんっていうようなチームにいたとしたら、ゲームどころじゃないだろう。お話にもならないよね。ゲームもくそもあるもんか。」(サリンジャー、村上春樹訳『キャッチャー・イン・ザ・ライ』17−18頁)