うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

アメリカ観察記断章。アメリカの大学1年生の文章の実力。

アメリカ観察記断章。英作文のTA(といっても細かな授業計画や運営は個々人にまかされているのでアシスタントどころではないのだが)をやってもう丸4年、大学一年生の文章をかなり読んできた。率直に言って、かなりひどい。論理的な飛躍や根拠のない断定という内容的な部分もさることながら、文章それ自体がかなり怪しい。文法的間違いはかなりあるし、相当に不格好な文章を書く。このあたりの事情は日本の大学生の書く日本語の文章のお粗末さと似ているだろう。でもまあ、日常的に書かれる文章などそんなものだと思う。ウェブの文章でもかなり頻繁にitsとit'sを混同しているケースを見かける。生きた言語というのはつまるところ不完全なものだろう。それを完璧にマスターしよう/したいと思うことはある意味とても危険だ。しかし日本の英語教育はまさにそうした危険なことを強いているように感じる。