うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

枯れ木に棲むものたち(アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン『昆虫の惑星』)

「枯れ木の幹や枝や根は、生きものたちの家だ。北欧では、六〇〇〇種近い生きものが枯れ木を棲みかにしている。北欧に棲む生き物は一万八〇〇〇種以上と考えられている。つまり、全体の三分の一の種が枯れ木で暮らしていることになる。枯れ木に棲む種のおよそ半分は昆虫だ。ちなみに北欧に棲む鳥類は三〇〇種ほどで、哺乳類は一〇〇種に満たない。ひとたび菌類、昆虫、苔、地衣類、微生物が訪れると、枯れ木は生きていた頃よりずっと多くの生命でにぎわう。死んでいるのに、森の中でいちばん”生き生きした”存在になるのだ。」(アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン『昆虫の惑星』138頁)