うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2022-06-25から1日間の記事一覧

クリントの感化力:『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』

ヒルマ・アフ・クリントの絵はニューヨークのグッゲンハイム美術館で展覧会が開かれていたとき、学会に出るためにたまたまアメリカ東海岸に滞在中で、クリント展だから見に行こうというのではなく——そのときクリントのことはまったく知らなかった———、「ニュ…

枯れ木に棲むものたち(アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン『昆虫の惑星』)

「枯れ木の幹や枝や根は、生きものたちの家だ。北欧では、六〇〇〇種近い生きものが枯れ木を棲みかにしている。北欧に棲む生き物は一万八〇〇〇種以上と考えられている。つまり、全体の三分の一の種が枯れ木で暮らしていることになる。枯れ木に棲む種のおよ…

皮膚に触れる、脳に触れる(モンティ・ライマン『皮膚、人間のすべてを語る』)

「皮膚は一見すると何もない吹きさらしの土地のように映る。だがじつは、私たちの身体はドキュメンタリー映画が撮れそうなほど多彩な生物の生息地で覆い尽くされている。そこで暮らす「野生の」生物たちにとっては、私たちの皮膚こそが世界なのだ。」(モン…