うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

20240320 ケベックシティ3日目午前。ケベック州の議事堂

ケベックシティ3日目午前。議事堂の前に集団がいたので入れるのかと思ってガイドブックをチェックすると、身分証明書があれば入れるそうだ。そして今日は移動日でちょうどパスポートを携帯していたので軽い気持ちで建物に入ると、はたして警備は空港並みに厳重。

自由に回ることもできるし、ガイドツアーもある。しかし、見るべきは19世紀末に着工された重厚な議事堂の中というよりも、正面入口の前の地下をくり抜くようにして作った Pavallion d’acceuil (2020年完成)。目の覚めるような澄み切ったブルーやレッドが全面を彩る展示室と、降下していく白い螺旋回廊があり、一番下にある円形広場から上を見上げると、ガラス越しに議事堂の塔の上のケベック州の青い旗が見えるという仕掛け。

Assemblée nationale du Québec の national に混乱させられたけれど、ここはケベック「州」議事堂であり、カナダに「国会」は首都オタワにある。国会は二院制だが、こちらは一院制

しかし、カナダのなかでもここは非常に進歩的なところだそうで、議員の男女比も現在は半々であり、議会ばかりか委員会での議論さえもが聴講可能ーーPavillion の展示室のひとつからガラス越しに上から覗けるばかりか、その隣りにあるモニターとへッドフォンでライブ中継が視聴可能ーーであり、透明度は極めて高い。本会議らしいところで進行中だった予算についての討議も、セキュリティチェックこそ要求されるものの、事前予約なしでその場でフラッと入れるのだから驚かされる。

セキュリティ関連の職員は物々しいが、展示付近の係員はフレンドリー。行く先々で「vous parlez francais?」と訊かれ、まごつきながら「un peu, but...」と口ごもると英語にスイッチしてくれる。

一昨日行った文明博物館の内容が、歴史ある街に似つかわしくないほど現代的なことに驚いたものだけれど、議会の先進的な取り組みを見せられると、「なるほど、そういうことなのか」と納得した。

ところで、日本の議会はここまで市民にたいして開かれているのだろうか。議会の仕組みをビジュアルでわかりやすく提示したり、民主制とは何かを歴史を踏まえて説明したり、議員の日常について物語るような動画を持っていたりするのだろうか。

まったく軽い気持ちで入ったけれど、大きな発見と気づきがあった。

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女性議員数の増加を表している。

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20240320 ケベックシティ3日目午前。ニューヨークのグッゲンハイム美術館を思わせる螺旋斜面を下っていった最下層の広場(Agora, Niveau 40)から上を見上げるとガラス張りの天井の向こうで風にはためく議事堂の塔の天辺の青いケベックの州旗が。

「目を上げて……讃えよ!」

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20240320 ケベックシティ3日目午前。落書きの批判性。

「歴史の一部になるには、白人でなければならないのか?」「野蛮な子どもたち」というのは、日本ではまずありえそうにないたぐいのプロテスト系の落書きだ。

そしてこの壁門のすぐ外になぜかガンジーの胸像があった。「ケベック人がインド人に見せた友愛、友情、理解の証」として、2006年11月2日に建立されたとある。

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20240320 ケベックシティ3日目朝。カナダの標準的な朝食?

ケベックシティ3日目朝。カナダ滞在も残すところ今日明日のみ。しかし、今日の夕方はモントリオールへ戻らなければいけないし、明日の飛行機は午後早くなので、実質的には半日以上1日未満というところ。

昨日と似たような朝食を食べに行くが、ちょっと中身は違う。クルトン(豚のスプレッド)があるし、クレープがある(値段はそこまで変わらない)。しかし、角切りポテト、ハムとベーコンとソーセージ、甘めの豆の煮込みは同じだし、申し訳程度にフルーツが付いているのも同じ。

とはいえ、こういうものをカナダ人が毎朝食べているというわけではなく、日本で言えば、フルセット旅館の朝ご飯ーーご飯、味噌汁、焼き魚、煮物などの小鉢、漬物などーーという感じだろうか。

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Restaurant Au Petit Coin Breton にて。

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20240319 ケベックシティ2日目午後。ただ街で時間を過ごす。

ケベックシティ2日目午後。カナダ滞在も8日目。だいぶ疲れてきてもいるので、午後はただぶらつくだけにした。そのおかげで、やっと街の在り方が腑に落ちてきた。

ケベックシティはまずは川岸の低地に、大西洋の入口の港(とはいえ、ケベックシティは海から川をそれなりに上ったところにあるのだけれど)として始まった。だから低地のほうが先に発展したようであり、丘のほうは防衛軍事的な意味合いがあった。

しかし下流にあるがゆえに、川につきものの洪水や土砂被害があり、そのせいで、街の中心が、川岸から少し離れた高台に移っていったらしい。

こうして、現在のケベックシティは、傾斜のある丘のうえに広がるアッパータウンと、それを取り巻く平坦な低地の川岸にあるロウアータウンとに、二分されている。両者は、現在、急傾斜の階段、何度か折れ曲がる階段、そして Funiculaire と呼ばれる個室エレベーターで繋がれている。

ケベックシティは観光地としてはオフシーズンが明確にあるタイプに入るようだ。というのも、いま、街の至る所で工事中の箇所がある。観光客はそれなりにいるけれど、ハイシーズンに比べれば少ないせいだろうか、いまのうちに作業を済ませておこうという感じがする。店にしても、妙に営業時間が短いところがある。

これだけコンパクトな街ーー川岸から丘まで上がるのは高低差のせいで骨が折れるけれど、それを別にすれば、端から端まで歩いて30分ほどーーだけれど、表通りと裏通りはある。すべての道にレストランや商店があるわけではない。当然といえば当然だけれど、急に人気がなくなるのでちょっとドキッとする。

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トナカイのタルタル。何とも言えない獣臭さがあるけれど、ナッツのフルーティーな風味や歯ごたえがそれを中和しており、薄く切ったカリカリのバゲットと一緒に食べると、わりと食べられる。と書くと美味しくないように聞こえるかもしれないけれど、正直に言うと、比較できるものがなく、そもそも美味い不味いをどうこうできるレベルにない。ただ、間違いなく言えるのは、これはワインでも飲みながらチビチビ食べなければとても食べきれなかっただろうということ。そういえば、この店ではお通し的なものが最初に出てきた。ビーツと、ピクルスと、あと、かなり歯ごたえのあるもの(見た目としては生姜を厚めの桂剥きにして揚げたような感じだけれど、店員に聞いたら「豚の肺」と答えたように聞こえたが、聞き間違いだった気がする)にメープルシロップをベースにした甘いソースをかけたもの。La Bûche にて。

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こんなに変わったトイレの手洗い場は見たことがない。バスタブが洗面台代わりで、水は上から下りてきているパイプの蛇口をひねると出る。手を拭くタオルが大量に棚に詰め込まれている。ちなみにタオルの棚は向かいにも同じようにある。手前のブリキの缶が使用済みのタオルを投げ込むところ。

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20240319 ケベックシティ2日目午後。万国共通のイタズラ?

こういうイタズラも万国共通かな。このあと赤いニット帽をかぶった少年は彫像のルイ14世の両鼻のあたりに指を突っ込む仕草をしていた。

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