うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

バッハの平均律のフーガを黙読しながら……

バッハの平均律のフーガを黙読しながら頭のなかで声部の絡み合いをたどろうとするが、複雑に重なりあってくる部分になると、どんなにゆっくり繰り返し読んでみても、どうしてもうまくいかない。独立しているはずの織目が混線してしまう。重音として、運指として、楽譜を読んでしまう。フーガの技法がさまざまに編曲(弦楽四重奏版、オーケストラ版)される理由がなんとなくわかったような気がする