うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

カリフォルニアのまばゆい陽射し

カリフォルニアのまばゆい陽射しはひきこもり読書人にやさしくない。部屋に閉じこもって本を読みふけることが何かとてつもなく不健康で非道徳的であると錯覚させられてしまう。「でもまあ、たまには、堅い椅子と蛍光灯の下じゃなく、芝生と自然光の下で本を読んでみるのも悪くないんじゃない?」と思いをめぐらせつつ暗い部屋のなか非現実の世界に沈みつつある意識を無理やり奮い立たせつつスコッチのグラスを機械的に傾けながら本の頁をたぐるそんな夜明け前のひとときに誘われた妄想。