うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2022-07-22から1日間の記事一覧

濫用権としての財産権(グレーバー&ウェングロウ『すべてのはじまり』)

「ローマ法の財産の捉え方——それは今日、ほとんどすべての法体系の基盤である——をユニークなものにしているのは、ケアとシェアの責任を最小限にまで切り詰めている、それどころか、完全に切り捨てているところだ。ローマ法では、所有にかんして三つの基本権…

人間の原初的な反抗心(グレーバー&ウェングロウ『すべてのはじまり』)

「遠くの地で受け入れてもらえることがわかっているからこその、共同体から抜ける自由。一年の時期に応じて、社会構造のなかをあちこち異動する自由。権威に従わず、大事に至らない自由。これらはみな、わたしたちの遠い祖先のあいだでは当然のものとみなさ…