うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2022-02-25から1日間の記事一覧

音楽のキュビズム、または崩壊寸前のストラヴィンスキー『放蕩者の遍歴』の初演の最後

イタリアはヴェニスのフェニーチェ劇場で1951年9月11日に初演されたオーデン作詞ストラヴィンスキー作曲の『放蕩者の遍歴』は、オーデンの英語の韻律と、ストラヴィンスキーの音楽の拍動が重なりあわないようになっている――英語として自然なアクセントがある…

句読点を必要としない毛筆書き(石川九楊『書とはどういう芸術か』)

「句点や読点は毛筆書きの時代にはなかった。必要としなかったのだ。毛筆書きの場合には、その字画の太さや力、速さ、文字間隔などの肉筆の書きぶりの中に、息つぎや、休止、終止の意味が微妙に書き表されていた。ところが、肉筆を印刷文に転換すると、微妙…