うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2020-11-20から1日間の記事一覧

的場昭弘『未来のプルードン』(亜紀書房、2020):孤独な思想家による所有と権力の批判

マルクスの永遠のライバルとしてのプルードン。マルクスの罵倒の常套戦略とは、相手の議論が誰かの二番煎じであることを徹底的な文献学的調査によって暴き立てることであるという。それはこじつけに近いところもあるが、論敵の信用を下げるうえでは一定の効…

基礎科学という脅威(劉慈欣『三体』)

「「敵はなにを恐れているんだと思う?」「あんたちだよ! 科学者だ! しかもおかしなことに、研究が実用性から遠のけば遠のくほど恐れられているみたいだ……だからこんなに容赦のないやりかたをしてるんだよ。あんたらを殺すことが問題の解決になるなら、全…