うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2020-08-20から1日間の記事一覧

作品の後世の同時代人(プルースト『花咲く乙女たちのかげに』)

「人が後世と呼ぶものは作品の後世である。作品が後世を作り出していかなければならない(同時代にあって、未来のためによりよい読者を複数の天才たちが併行して準備することがありうる。そしてまたほかの天才たちがその読者の恩恵を受けるということが。た…

変転する環境への執着(プルースト『花咲く乙女たちのかげに』)

「地位と人間が表裏一体になっているなどと信じているのは、最初に分割不可能に見えただけで、もう分解して知覚することができないと考える者だけである。ある人間の人生を次々に継起する瞬間瞬間で捉えてみると、社会階層のさまざまな段階におけるそれぞれ…