うろたどな

"These fragments I have shored against my ruins."

2019-04-11から1日間の記事一覧

何もなさなくていい状態に戻り続ける:三島由紀夫「邯鄲」『近代能楽集』

奇妙な戯曲だ。幼児回帰幻想のようなものが主題化されるが、それは、幼児化する青年と、幼児化を誘うかつての乳母的存在との相互依存によって出現するものである。それでいて青年には女性嫌悪と女性蔑視が入り混じっている。女を嫌い、女を見下す、それはど…